ベルリンフィル12人のチェリストたち2014来日

2012年に結成40周年記念来日公演を行った「ベルリンフィル12人のチェリストたち」が再来日します。

実演も録音も聞いたことのない団体ですが、ベルリン・フィルのチェロセクションのみのアンサンブルで、どの公演でもポップスもクラシックも演ってるようです。
耳で聞くだけだと、チェロのみとは思えない普通の弦楽合奏のようなサウンド。
一部のソロパートはヴァイオリンパートやヴィオラパートのような音に聞こえます。
恐らく高音部でチェロくささを消すよう、ハーモニクス奏法に近い弦の押さえ方じゃないかと想像しますが、合ってるかはわかりません。

30周年記念ドキュメンタリーが公式YouTubeアカウントで公開されています。

Documentary of the 12 Cellists of the Berlin Philharmonic (2002)

2014年7月6日(日) チケット一般販売 / サントリーホール大ホール

2014年7月7日(月) チケット一般販売 / 京都コンサートホール大ホール

2014年7月9日(水) チケット一般販売 / アクロス福岡

プログラム:
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第6番
シューマン:森の情景Op.82より
ジョン・ウィリアムス:映画「シンドラーのリスト」より”メインテーマ”
ピアソラ:「カランブレ」「カリエンテ」
グランダ:肉桂の花
バーナード・ハーマン:映画「めまい」より“ラブ・シーン”
ジョージ・シアリング:バードランドの子守唄
ギルキソン:映画「ジャングル・ブック」より”ベア・ネセシティーズ”

クラシックとしては珍しく、ベスト盤もあります。


ザ・ベスト ベルリン・フィル12人のチェリストたち

ドミトリー・メイボローダ&佐渡裕スペシャルコンサートツアー

ロシアの新人ピアニスト「ドミトリー・メイボローダ」の出演、
佐渡裕の指揮、
兵庫芸術文化センター管弦楽団によるスペシャルコンサートツアーが、
2014年4月に西日本各地で行われます。

佐渡裕は個人的に好きな指揮者なので取り上げました。
どちらかと言えば指揮っぷりのダイナミズムが面白いんですが。
また佐渡裕自身が褒めてるメイボローダという新人ピアニストも取り上げた理由のひとつです。
佐渡裕とメイボローダは、2012年にトリノ王立歌劇場で共演したことがあるそうです。
そのときにメイボローダを気に入ったらしいです。

公演日程は以下のとおりです。

2014年4月11日(金)~13日(日) チケット一般販売 / 兵庫県芸術文化センターKOBELCO

4月16日(水) 和歌山県民文化会館

4月18日(金) チケット一般販売 / 宮崎県ミディキット県民文化センター

2014年4月19日(土) チケット一般販売 / 佐賀市文化会館大ホール

4月20日(日) チケット一般販売 / 長崎県長崎市公会堂

4月22日(火) チケット一般販売 / 熊本県立劇場コンサートホール

2014年4月23日(水) チケット一般販売 / アクロス福岡

2014年4月24日(木) チケット一般販売 / 岡山市民会館

2014年4月27日(日) チケット一般販売 / 福井県立音楽堂ハーモニーホールふくい

プログラム:
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調op.74「悲愴」

指揮:佐渡裕
ピアノ:ドミトリー・メイボローダ
兵庫芸術文化センター管弦楽団

ブリュッヘン&18世紀オーケストラのベートーヴェン第九CD

リコーダーの名手ブリュッヘンが私財を投じて結成した古楽器楽団による第九演奏の録音。

18世紀の楽器なので「18世紀の音楽だけ」という信念を持っていたことから、当初はベートーヴェンも「英雄」までと決めていたらしいのですが、結局は全曲収録することに。

テンポは速いけど、強弱のはっきりとした演奏で、内声も緻密。
ロマン派っぽいと言う人も。
重厚さは感じないです。


ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」/ブリュッヘン

ガーディナー&オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティークのベートーヴェン第九CD

オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク率いるガーディナーの1992年ロンドン・オール・セインツ教会での第九録音。

古楽器オーケストラだけど、19世紀の過渡的な楽器を使っているそうです。(元は、ベルリオーズの幻想交響曲を演奏するためのオーケストラとして結成されたから)

滑らかで快速。スピーディな第九。
通常70分くらいの全曲が59分で終わるほど。
楽器編成が小規模で楽器の違いが聞き取りやすい。特に木管楽器。
重厚さはありません。

音楽学者ジョナサン・デル・マールが研究中だった成果を取り入れているそうで。
古楽器演奏の第九を初めて聴くならガーディナーが良いかもしれません。


ベートーヴェン:交響曲第9番

バーンスタイン&ウィーンフィルのベートーヴェン第九CD

レナード・バーンスタインの「第九」の代表的録音のひとつ。
1979年ウィーンでのライブ録音。
全編重厚でエネルギッシュ。
バーンスタインの第九では一番評価が高いです。


ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」

バーンスタインの最大の特徴は「泣き節」で、聞かせ所でテヌートやフェルマータ、リタルダンドを多用するタイプです。
シンフォニーの緩徐楽章などではハマると思います。
ただし、若い時の録音はそれほどでも無いと思います……。

長年ニューヨークフィルを振っていたのですが、第九ならウィーンフィルのほうが良いです。

「感動」させることを重視しているようなので、最初の一枚として第九を聴くなら、バーンスタインがいいかもしれません。

次に、ベルリンの壁が無くなり、東西統一した直後の1989年に東ベルリンで行われた歴史的演奏。
「Freude」(歓喜)を「Freiheit」(自由)と変えて歌ってます。
ただし岩城宏之の本によると、ベートーヴェン自身「Freiheit」としたかったらしいので、「Freiheit」こそが正しいとも言えるかも。


バーンスタイン/ベートーヴェン:交響曲第9番~ベルリンの壁崩壊記念コンサート~ [DVD]

そして1970年、ベートーヴェン生誕200年でウィーン祝祭週間中ベートーヴェン尽くしだった、その際のライブ録音。
79年盤と同じように重厚でエネルギッシュ。
独唱は1979盤より良いと思います。
79年盤よりも評価する人もいます。


ベートーヴェン:交響曲第9番 [DVD]

アーノンクール&ヨーロッパ室内管弦楽団のベートーヴェン第九CD

「異端」とされる、アーノンクールのライブ演奏を1991年に録音。
室内楽規模なので、大規模オーケストラの重厚感はありません。

トランペットだけ古楽器で、あとはモダン楽器。
これはナチュラル・トランペットだと自然な音量と響きでファンファーレを鳴らせるからなんだとか。

「ピリオド奏法」でモダン楽器を演奏しているらしく、古楽器演奏と比較されることが多いです。
アーノンクールの場合、音が出がちなモダン楽器なのでバーバリスティックな響きにも聞こえます。

コンセルトヘボウ管弦楽団と並ぶ評価を受けている演奏です。
どちらも廃盤で手に入らず、オークションでも見かけないです。
第九単品は無いので、全曲集のリンクを載せておきます。
しかしこれもプレミアムがついています。


ベートーヴェン:交響曲全集


こちらは、アーノンクールは奇を衒っているわけではないとわかる本。
28本の小論を集めた論文集で、内容は自筆譜の解釈、演奏方法や楽器などの歴史的変遷など。
バラバラな論文を集めたもので、どの章から読んでも良いかと。


古楽とは何か―言語としての音楽

ブロムシュテット&ドレスデン国立歌劇場管弦楽団のベートーヴェン第九CD

ブロムシュテット指揮による、1985年ドレスデンのゼンパー・オーパー(歌劇場)の復興を記念したライブ録音。
第九の名演のひとつとされています。

第2次世界大戦中の1945年3月13日~14日に、英軍と米軍によるドレスデン大空襲で大勢の一般市民が虐殺され、ゼンパーオーパーも外壁のみを残して瓦解。
その後40年も経ってから東ドイツの威信にかけて再建し、1985年に完成したそうです。
その再建記念公演で第九を演奏したんだとか。

そんな歴史的演奏なので気合の入り様が違うのか、スタジオ録音での他の端正なブロムシュテットとは異なり、熱っぽいです。
またこの時代はシュターツカペレ・ドレスデン(ドレスデン国立歌劇場管弦楽団)の絶頂期とも重なるようです。
ブロムシュテットの意図や狙いではなく、奏者達の気負いが前面に出た演奏にも思えます。

第1楽章からずっとティンパニの音色が目立って金属質で、残響も「グワン」と多め。ティンパニが前に置いてあるのかなってくらい。
他の曲だと耳障りかもしれないですが、第九については雷鳴を思わせるので効果的だと思います。ポンポンと軽いティンパニだとらしくないですから。
それとフルートがよく通って聞こえます。
ティンパニは第2楽章になると固めの音に変わり、残響を殺して切れが良くなります。
第3楽章ではフルートと金管のバランスが綺麗です。
終楽章はコーダでシンバルもじゃんじゃん鳴らしまくり、ティンパニも切れの良い連打。そして拍手も入ってます。

ブロムシュテットのディスクは絶版中なので、今ではほとんどが手に入らないのですが、Profilというドイツのレーベルが復刻したそうで、在庫があるサイトを載せておきます。

交響曲第9番『合唱』 ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン(1985ライヴ)

クレンペラー&フィルハーモニア管のベートーヴェン第九CD

音楽のドラマ性を抑えた指揮で有名なクレンペラーの第九演奏。
テンポの遅さはチェリビダッケにも似ています。
テンポを揺らさず厳格な感じ。ゴシック様式の教会を思わせます。
どの演奏でも木管楽器を聞かせようとするのが、わかりやすい特徴のひとつ。
1957年ライブ録音がもっとも評価が高いです。


ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」

こっちはクレンペラーとの会話録です。
ユダヤ人であるためにドイツを追われ、アメリカへ渡って以後も病気やケガを負いながらも活動を続けた半生記と、音楽観とを語ってます。


クレンペラーとの対話 ピーターヘイワース編

チェリビダッケ&ミュンヘンフィルのベートーヴェン第九CD

遅いテンポで有名なチェリビダッケの第九録音は、
現状、正規で発売されている録音は1989年盤だけらしいです。


ベートーヴェン:交響曲第9番

これも全般的に遅いです。
第2楽章はスケルツォに聞こえないほど。
第3楽章ではとても美しくて、ハマってると思います。
第4楽章は合唱が細部まで聞こえる緻密な演奏。

私が聞いた印象では「響きの美しさ重視」って感じですが、これは本人の主張とは異なります。

「音楽が美しいと思うのは間違い」
「響きは美を真理へともたらす」
「音楽を魅力的と思ってはならない。それは、はかないものを永遠化する一度かぎりの機会なのである」
「音楽の本質は音と人間の関係性の中にある。そして響きのこの時間的な構造と人間の感情との間の関係を探求することにある」

毒舌で有名なチェリビダッケは、同時代の音楽家をほとんど酷評しています。
そんなチェリビダッケの語録。


私が独裁者?モーツァルトこそ!―チェリビダッケ音楽語録

ミュンヘンフィル時代の記述に偏った伝記。
遅いテンポの意味などにも触れています。


評伝 チェリビダッケ

チェリビダッケを間近で見た楽団員のひとり元ミュンヘン・フィル首席ファゴット奏者の回想録。


巨匠チェリビダッケの音楽と素顔

テンシュテット&ロンドンフィルのベートーヴェン第九CD

マーラーで有名な指揮者テンシュテットの「第九」録音。
フルトヴェングラーのバイロイトライブに比肩する人もいます。
ただし、評価が高いのはライブ録音の盤でスタジオ録音はおとなしめだそうです。

1992年、癌で亡くなる直前のライブ録音。
3つのライブ録音がありますが、この録音がフルトヴェングラーを引き合いにだすほどに評価が高いです。
全般的に攻撃的な感じです。
金管、ティンパニを大きめに鳴らし、アッチェレランドも激しいながら弦が乱れません。


ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」

1985年、咽頭癌でロンドンフィルを辞任する直前のライブ録音。
これもアグレッシブな演奏。
最後の熱狂的な拍手もそのまま収録されています。


ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」(ヘガンデル/ホジソン/ティアー/ハウエル/ロンドン・フィル/テンシュテット)(1985)